こんにちは、MotoCampです!
ライダーなら誰でも自分のバイクを大事にしたいもの!
そんな中でもバイクを大切にするうえで必要なエンジンオイルの交換について、オイルの選び方から必要な道具、交換の仕方まで初めてオイル交換をする人のお役立ち情報を書きました。
とても大事なオイル交換ですが、手順自体は簡単!
やり方を覚えて愛車のロングライフを目指しましょう!!
目次
エンジンオイルの効果・役割
エンジンオイルの主な効果はエンジン内部の潤滑・洗浄・防腐・冷却・密閉です。
古いエンジンオイルを使い続けているとオイルが劣化したり、量が減ったりしてエンジンの損傷やオーバーヒート、出力低下を起こします。
バイクを大事に乗り続けるためにも、性能を十分に発揮するためにも定期的な交換を心がけましょう!
交換頻度
ではどれくらいの頻度で交換をするべきでしょうか?
これは車種や乗り方によって一概には言えないですが、一つはバイクの取扱説明書を参考にしてみましょう。取扱説明書に最低限の交換時期が記載されています。
ちなみに私の乗っているバイクの取扱説明書には
「初回1か月または1,000km、以降6,000kmまたは1年ごと」
とあります。
一方、都市部で信号が多い地域だとどうしてもストップ&ゴーが多くなりがちです。
このストップ&ゴーがエンジンに負担をかけ、エンジンオイルの交換時期を早めることになります。
取扱説明書の最低限の交換時期からエンジンへの負担の大きさを考えて交換を早めにすることが推奨されます。
東京に住んでいる私の場合、普段のエンジンへの負担を考えて3,000km程度で交換するようにしています。
整備士の方の話を聞いても一般では3,000~5,000kmまたは半年おきに、都市部ではおよそ3,000km程度で交換しているようです。
エンジンオイルの種類や選び方
ではバイクのエンジンオイル、交換にあたってどんなものがあるか確認してみましょう!
くれぐれもバイク用を使用してくださいね。
車専用はダメですよ~。
2サイクル?4サイクル?
まずエンジンオイルは2サイクル用と4サイクル用に分かれています。
現在製造されているバイクはほとんど4サイクルエンジンですが、ご自身のエンジンに合ったものを選びましょう。
鉱物油と化学合成油の違いと特徴
4サイクルエンジン用でオイルの種類について説明・紹介します。
オイルの種類は大きく分けて鉱物油、化学合成油、部分合成油があります。
鉱物油は安価
鉱物油は天然の鉱物油を使用しています。
安価ですが、熱に弱く、120度くらいまで熱せられると性能が著しく低下してしまいます。
さらに一度低下した性能は回復しないので交換する必要があります。
ただオイルの性能がまったくダメということはなく、こまめな交換を心がければ品質自体は全く問題ありません。
化学合成油は高性能
化学合成油はその名の通り化学の力で精製を繰り返し、不純物を取り除いたオイルです。オイルの持つ性能も高く、冬期でもエンジンの始動性が良いとされています。
さらに一度高温になって性能が低下しても冷却すれば性能が戻りますが、やや高価です。
部分合成油は両者の中間
鉱物油と化学合成油を合わせたもの。
両方のいいとこどりをしているので、性能がそこそこで価格もお手軽です。
オイルの粘度は気温に合わせて
エンジンオイルには粘度があります。よくオイルの箱には「10W-40」とか「10W-30」とか記載されています。これは簡単に言うと使用に適した外気温の範囲を示しています。
10Wなら、冬期(Wはwinterの略)は-20度まで、小さいほど寒い時期でも効果を保つことができます。
40なら一番暑いときで40度までといった具合に大きいほど暑さに強くなります。
といった具合に外気温の目安を読むことができます。
本州の公道を走る程度であれば「10W-40」か「10W-30」で十分な性能といわれています。
逆に極端な北国や南国ですと、気温の幅がありますので下限や上限をそれに合わせて粘度を選ぶ必要があります。
エンジンオイルの種類まとめ
ではエンジンオイルの選び方のまとめです。
実際のエンジンオイルの表記をみてみましょう。
①粘度:関東・関西なら10W‐30か10W-40で十分
②タイプ:化学合成油→部分合成油→鉱物油の順に高性能
③適用:必ずバイク用でエンジン種類に合ったものを選ぼう
もしどのエンジンオイルを使っていいかわからない場合、信頼できるショップに相談するか、各メーカーの純正オイルを使いましょう!
用意する道具
オイル交換の前に、必要な道具について確認しましょう!
必ず必要なものは交換用のオイル、廃油処理箱、レンチ、ビニール手袋、ワッシャー、新聞紙、オイルフィルター(2回に1回)、オイルフィルターレンチ。
あると便利なのはリアスタンドとオイルジョッキです。
必ず必要なもの
まずは必ず必要な道具類についての紹介です。
廃油処理箱
使い終わったオイルを捨てるのに使います。
バイクのオイル容量にあった大きさのものを選び、捨てるときは自治体のルールに沿って捨てましょう!
レンチ
ドレンボルトを緩めるのに使います。
スパナではボルトの角がつぶれてしまうので、メガネレンチを使うのをおすすめします。
ビニール手袋
オイル交換の際はけっこう手が汚れます。
ビニール手袋をはめて作業をすると良いです。
ワッシャー
ドレンボルトにはまっているワッシャーはオイル交換の度に交換します。
ワッシャーの交換を怠るとオイル漏れなどのトラブルの原因になるので、こまめに交換しましょう。バイクの車種によって適合するサイズが違うので注意!
アマゾンのデイトナではワッシャーの適合表も載せてあるので参考になるかもしれません。
新聞紙
オイル交換の際にバイクの下に敷いて地面の汚れを防止します。
オイルフィルター(2回に1回)
オイル交換の2回に1回、オイルフィルターを交換します。
オイルフィルターはオイルの汚れをろ過してエンジンオイルの機能を保つのに必要です。
カートリッジ式と内蔵式の2種類がありますが、バイクの車種によって適合するものを選びましょう。
オイルフィルターレンチ
カートリッジ式のオイルフィルターの取り外し、取り付けに必要です。これもオイルフィルターのサイズに合ったものが必要ですし、オイルフィルターレンチを回すためのメガネレンチまたは4角レンチが別途必要になります。
あれば便利なもの
次にあると作業がスムーズにできるものの紹介です。
リアスタンド
使い終わったオイルをしっかり排出するためにバイクを垂直に立たせるのが良いのですが、センタースタンドの無いバイクだとバイクを垂直に立たせるのが難しいです。
リアタイヤのスタンドがあるとバイクを垂直に立たせてくれるので、オイル交換だけでなく、チェーンメンテナンスにも活躍してくれるので便利です!
「今はスタンドまで買えないよ!」という人は、スタンドなしでもなんとかなるので大丈夫です!
オイルジョッキ
エンジンオイルを注入する際に、正確な量をこぼさずに入れるのに使います。
便利ですが、100均で計量カップとじょうごを買っても代用が効きます。
オイル交換のやり方
前置きが長くなりましたが写真を見ながらオイル交換の手順を確認していきましょう!
手順の概要としては、
- 古いオイルを抜く
- 古いフィルターを交換する
- ドレンボルトのワッシャーを新しいものに変える
- ドレンボルトを締め、新しいオイルを入れる
- 規定量まで入れたらエンジンをアイドリング
- 量が減ってるようなら再び規定量まで入れる
このような形で完了です。
2のフィルター交換はオイル交換につき2回に1回で良いです。
軽く暖気
オイル交換の前にまずはバイクのエンジンを暖気します。
エンジンオイルは寒いと固くなるので、排出しやすいように人肌程度まで温めてやわらかくしておきます。
スタンドを立て、新聞紙を敷く
センタースタンドがある車種はセンタースタンドを、リアスタンドがある場合はリアスタンドを使ってバイクを垂直に立たせます。
どちらもない方はサイドスタンドを使っておきましょう。
バイクの下には新聞紙や段ボールなど、オイルが落ちても地面を汚さないようにしておきます。
ドレンボルトを緩めてオイルを抜く
次にバイクの下に廃油処理箱を開いて置きます。オイルは勢いよく飛び出すので、ドレンボルトの真下より少し先に置いておきましょう。
ドレンボルトの位置は大体バイクの底面にあります。
廃油処理箱を置いたらドレンボルトをレンチで緩めます。
半回転もさせれば緩みますので、後は手で回してどんどん緩めます。
このとき、スパナではなくメガネレンチを使いましょう!スパナだとボルトの角がつぶれてしまいます。
ドレンボルトを緩めると、だんだんオイルがにじみ出てきます。
そうするとボルトがとれるサインなので、ボルトが抜けたらオイルが勢いよく出てきます。
ボルトは無くさないように置いておき、オイルが抜けるのを待ちます。
フィルターを交換する(2回に一回)
エンジンオイルの交換につき、2回に1回はオイルフィルターを交換します。
また、バイクを新車で購入して1回目のオイル交換でもフィルターを交換します。
オイルフィルターにはカートリッジ式と内蔵式があるのですが、現代ではカートリッジ式が主流なのでカートリッジ式の交換方法を紹介します。
バイクについているフィルターにオイルフィルターレンチを被せ、メガネレンチ等で回し、緩んだら手で回してフィルターを外します。
フィルターが緩んだあたりから、オイルがどんどん出てきます。
バイクの構造上、出てきたオイルがエキパイなどのパーツにかかりそうなら布などを被せておきましょう。
取り出した古いフィルターは廃油処理箱に入れて油を抜いておきます。
交換用の新しいフィルターのフチにエンジンオイルを塗っておきます。
このオイルは別に古いものでも大丈夫です。
新しいフィルターを取り付けます。手で回して締めて、最後の1~2回転だけメガネレンチ等で締めます。締めすぎには注意!
ドレンボルトを締める
ドレンボルトを空けてしばらくすると古いエンジンオイルがほぼ排出されます。
センタースタンド等がなくてサイドスタンドで作業している人は、最後にバイクにまたがってバイクを垂直に立たせてオイルを出しましょう。
古いオイルをすべて抜ききることは難しいので、ボルト穴から多少したたる程度ならオイルは十分抜けていると考えます。
ドレンボルトに新しいワッシャーをはめてから、
まずは手で締めていき、最後にメガネレンチで締めます。
私のバイクの場合、1/4程度締めれば十分です。
あまり強く締めるとボルトの角をなめてしまいますので、ほどほどにしましょう。
使った廃油処理箱は閉じてゴミとして捨てます。
新しいオイルを入れる
新しいオイルを入れていきます。
エンジンオイルの注入口を開けて(車種によってはコインドライバーを使うものもあります)、
バイクの規定量を量りながら入れていきます。
オイルを入れた直後です。
のぞき窓からきれいなオイルが見えますね。
ここで一度エンジンオイルの蓋を軽くしめ、バイクのエンジンをかけてアイドリングを1分ほどさせます。
交換したエンジンオイルがエンジン内や交換したフィルター内に行き渡ります。
アイドリングするとエンジンオイルの量が減って見えます。
このオイルの窓のFからLの間にオイルの油面が来るように、さらにオイルを少しづつ足していきます。
オイルが規定量まで入りました。
この日はフィルターも交換したので多めの量を注ぐ必要がありました。
エンジンオイルは多ければ良いというものでもないので、必ずFとLの線の間に収まるようにしましょうね。
最後にオイルを入れる口を閉めておしまい!
好みですが私はここでトリップメーターを0にリセットしておきます。
こうすることで次回のオイル交換の時期を把握できます。
また、整備履歴がわかるようにメンテナンスノートに交換した日や、走行距離を書いておきます。
まとめ
それでは今回のまとめです。
- エンジンオイルの交換は都市部では3,000km程度を目安に
- オイルは普段の乗り方やコストと品質を見て決める
- 2回に1回はフィルター交換
セルフ整備は自己責任なので、もし作業に不安がある場合やうまくいかないときは専門のメカニック等にやってもらいましょう。
うまくいかない人のための専門家なので、身近な整備を頼むことは恥ずかしいことではありません。
今回の記事は以上となります。
最後までお読みくださりありがとうございました!
<参考文献>以下の書籍を参考にしています
太田潤 『自分でやりたい人の最新バイク・メンテナンス』 成美堂出版 2015
バイク初心者に紹介したいその他のノウハウ
この記事では紹介しきれなかった、バイク初心者に向けたバイク購入から初めての公道、安全に楽しくツーリングするためのノウハウをこちらで紹介しています!
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